境界条件 2008年01月23日

毎年百万人もの人間が、この日本では生まれてくる。
それならば、毎年百万人もの人間が死んでいるのが道理だ。

単純計算をしただけでも、1日に亡くなる人の数は約三千人。
しかし、事件として報道されるような死を迎える人は、
一日に1人いるかいないかといった所だ。
パーセンテージで言うならば、0.033%。
これをわずかととらえるか否かは、人次第だが。

毎日のように、事故や殺人で人が死んでいるのをニュースで見ていると、
この世には不幸しか発生しないのかと考えてしまう。
けれどそれは、分かりやすいことが分かりやすく見えるだけ。

もしそれらが、全て嘘だったらおかしいね。
あったことの無いモノに、一喜一憂しているなんて喜劇。
学んだ歴史も、人の噂も、
それ自体はただの言葉。
信じる理屈が、どこにある?
事実が真実だって、誰が言ったの?
嘘がほんとじゃないって、確かにそうなのかな?

本当のことは、自分で触れる必要がある。
自分で考えてみる必要がある。
目を閉じ、耳を塞いで、静寂の中自分の孤独に相対する。
そこには言葉が存在している。
昼には見えぬ、星のように。
だけどそれらは、本当は太陽よりも強く輝いているのに。
僕らの目が、それを見ないだけ。

いつかはがらくたに囲まれて、視力も失ってしまうのだろうか?