coup d’etat (2006.09)

F氏とOさんの地元なので心配していました。
特にOさんのお母さんは今も住んでるようなので。

高校以来タイの情勢についてF氏から何回かそれとなく聞いたことがあったので、今回の事件を初めて聞いたときにも軍部による暴発というよりは民意に則った政権交代劇ことはある程度予想できた。事件以来死傷者が出ていないらしい(もしかするとわからないが)ことも納得だし、期間は別としても近いうちに政権の移譲が行われることも予想していた。

よく分からないのは「11月にやり直し総選挙が行われた場合、首相陣営が地方票を集め勝利する公算が大きい」と言われていることで、これは地方が無関心なのか、権力で入れさせられるのか、地方にとっては利権をもたらす人物だったのか、タイの政治状況が分からないため自分にとって疑問である。
タイという国は地方と都市の格差が激しいらしいので、多分地方の有力者による根回しが強いのではないかと勝手に思っているのだが。誰か知ってる人がいるなら教えて欲しいものだ。

民主主義を標榜する諸外国はこの改革事件を批判しているが、それは軍部による武力プロセスであり民主主義と言われる一定のルールの下で行われた改革ではないからという建前的なものも大きいだろう。こんなことを認めれば自国のアイデンティティを捨てることになるからだ。方法自体は良いとも悪いともいいかねるが、実質的には民意を汲んでいるように思える。
憲法をひっくり返すような事件が起きたにも関わらず平穏なように見えるのはタクシン首相に対する批判が国民のあいだで相当大きかったというのもあるだろうし、なによりも国民から絶大な信頼をほこるプーミポン国王が厳然といるからなのだろう。

政権の移譲がつつがなく終わり、早期に国際社会への復帰ができることを願うものだ 。