ビジネスデー (2006.09)

22日はゲームショウのビジネスデー。PS3の値下げが発表されていた。
49980円かぁ…。これでギリギリ?消費者からゲーム機としての価格帯に入ったと見られることになりそうかな。まだ高いとは言われても、少なくとも高すぎるという批判はやみそう。

さらに大型TVの普及が早かったことから次世代の映像/音声出力端子であるHDMIを廉価版にも搭載するとのことだ。差はどうでもいい各種メディアのスロットと後からアップグレード可能なHDDの容量、無線LANが無いだけなので、上位機種との違いはほとんどなくなったと言えそうだ。

こういった内容は他でも言う人がいそうなのであまり自分が書く意味もなさそうだが、思いついたことを書いておこう。

さて報道によれば久多良木氏による基調講演でやはりというかなんというか、PS3を使ったグリッドコンピューティング(複数のPCで仮想の高速コンピュータを構築する方式)を強調して語っていたようだ。これはもともとPS3のCPUであるCELLの開発時から言っていたもので、CELL=細胞という単位を複数連結することで超巨大なシステムを作りたいと言っていたものと同じ。
そのシステムを使った具体的な用途としては、消費者と連携してアップデートを行えるようなリアルな地図データであったり、ゲノムなどの解析に必要な高速演算の実行であったりと、現時点でははっきり言って「何それ?」と言われかねない機能だった。メリットがあるとすれば、もしリアルな現実空間がネットワーク上に構築された暁にはこれまで多大な開発費がかかっていた背景部分をそこから利用することができ、その余力を他の部分に回すことができたりソフトの価格を安くできたりするということらしい。他には将来的にユーザがゲーム開発できる環境を実行できる、とか。
もともと僕自身はゲーム機を別としてこのような未来に向けた夢のある開発だからこそかなり期待していた面もあって、それはそれで嬉しいのだが、娯楽としてユーザに訴えかけるものが何もなかったのがさみしい限りだ。
ゲームショウでの発表なのだから、ゲームとしてどのような楽しさや将来性が可能なのかを発表しつつ、それだけではありませんよ、こういったこともできるんですよ、といった内容なら良かったのに。久多良木氏が先を行き過ぎていて僕には分からないのか。「大人の話」としては将来的にメーカー・ユーザ共に利益があるのは分かるのだけど。

とりあえず言いたいのは、発表前までは60GB版の方が良いのではないかと思っていたが、今回の発表で20GB版の方がお買い得になったように思う。