ハードの優位性(WiiとPS3) (2006.09)

今日のニュースで任天堂の新型ハード「Wii」の、価格と発売日の発表があった。価格と言えば2万を切るとか2万5千とか言われていたけど、発表された価格は2万5千だった。現在主流に成るうる据え置きハード(PS3xbox360Wii)の中では最も安く、小型の商品だ。DSの成功と、新しい操作感を持つコントローラと、魅力的なタイトルを含むソフト群が発売されることを考えると、今回のWiiは高い販売台数を叩き出すことだと思う。

現状で僕が納得できないのは、PS3は高い高いと批難轟々なのと、Wiiがやたらと高い評価を得ていることだ。
まぁこれには僕自身が天の邪鬼な性格をしているのもあるのだが。
そこで僕が思うWiiの良い所と悪い所を挙げてみたいと思う。

Wiiにひとつだけ難点をあげるならspecだ。
詳細なスペックは現時点でも詳しく判明していないのだが、任天堂のハードの開発力・コンセプトと価格を考え併せると、PS2と同等か良くて少し上と言った所だと思う。
PS2が現在1万6千で販売されていることを考えると、無線Lanやら
なにやらが付いてることを考えていたって順当な価格設定に思える。
機能的にはPS2程度で良いよ、という方も多いのかもしれないが、3Dでのポリゴン処理部と、レンダリングした後キャプチャされたムービーの質の違いを考えると(ムービー部はもっと性能の高いPCで撮ったのを流している:ポリゴンは何万点という数値を、複素数でやった回転みたいな処理をかけて2次元平面に投影した画像を表示してるので操作できる)、できればPS3ぐらいあればもうこれ以上は必要無い、と思う所まで行けると思う。まぁ簡単に言えば僕がいまだ残るポリゴンっぽさが嫌いということだ。ゲームの操作系などの処理自体はPS2もあれば十分だが。
また、Wiiの中で変に思うのは、家族だれからも邪魔にされないのを目指すという点。これはかなりマユツバだと思う。どう考えてもこれは「おもちゃ」だし、おもちゃで遊びすぎるのは嫌がられる。誰からも邪魔にされない(=少なくとも必要とされる)ような機能を実現させるには少なくとも現行のPC並み/以上の性能が必要だからだ。Wiiチャンネルといってもニュースやネットなどは640x480の解像度しか持たないTVでは見にくいし、同じ事ならPCやTVで慣れてることを他でやる人は少ないと思う。

話は変わって良い点をあげると、さすが任天堂!と思った点はそのコンセプト。
つねづね僕がゲーマーとして思ってたのは、ゲーム自体がスーファミの時代からはっきし言って進化してないこと。
RPGにせよシューティングにせよADVにせよ、その基本となっているコンセプトは何も変化してないし、続きモノと呼ばれるシリーズのほとんどがもはや10作に近い数を出していることがその証拠だ。FFを初めとするRPGを筆頭にウイイレリッジレーサースパロボ三国志バイオハザードなどなど、あげればキリがない。
こういった中ゲーム機にタッチパネルを入れて新たな操作性を加えたDS、またゲームへの無関心層をユーザに迎えるために脳トレや動物の森などの新たなヒットジャンルを作ったのはすごいと思った。
DSでは任天堂以外のメーカーからのヒットタイトルが少ないが、そういったコンセプトで考えることが他のメーカーではまだできていないのだろうと思う。
今度のWiiはそれをさらに押し進め、独特なリモコン型のコントローラで操作できるようになった。操作系が変わるということは新たな遊び方ができるようになるということで、現在のコントローラを普及させたのも任天堂なら(それまでのゲーム機はキーボードがついてました…msxとかさ)、それを進化させたのも任天堂、ということになるかもしれない。回転・加速度センサはPS3にも付いているが、おそらくこちらは振動に変わる一付加機能というだけで、コンセプトと直結しているWiiとは比べるべくもない。

ただ、ハード争いの中で思うのは、ハードメーカーになることにはどれだけの利点があるのだろうということ。
利益はもちろんなのだろうが、ゲーム業界の趨勢が握れるからだろうか。それともトップメーカーとしての称号だろうか。その他の利点があるからなのだろうか。
この辺は特許でばっちりなのだろうが、Wiiの遊び方はコントローラとセンサバーがあれば、他のハードでも付属品として付ければ可能だし、独自仕様等はハードの性能さえ十分ならOSをアップデートすればできるだろう…ってのも思ってしまいます。
言ってしまえばすっごく魅力的ではあるけど、据え置きとしての利点はどこ?といった感じでしょうか。欲を言えば冒険的なもうひと押し欲しかったです。Wii買おう!って方は気分を害したかもしれません。ごめんなさい。

最後に。こんな長い文章を読んたあなたに感謝感激です、ありがとう!!PS3と比較するつもりでしたがそちらはまたいつかの機会に書きたいと思います。